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2024年7月14日~16日にかけて Xクラスフレアが2回発生

2024年7月14日~16日にかけて、活動領域13738にて2回のXクラスフレアを含む太陽フレアが断続的に発生しました。これらのフレアに伴い、日本各地でデリンジャー現象が発生しました。

太陽面上の活動領域13738(図(1))で、7月14日2時34分UTにX1.2クラス、7月16日13時26分UTにX1.9クラスの太陽フレアが発生しました(図(3))。

X1.2クラスの太陽フレアにより、日本時間14日11時45分から12時00分にかけて日本各地でデリンジャー現象が発生しました(図(2))。X1.9クラスの太陽フレア発生時は日本が夜間であったため、デリンジャー現象は日本では発生していません。この期間に国内で観測されたデリンジャー現象は以下の通りです(括弧内は日本時間)。
・7月13日3時15分UT(13日12時15分):日本各地(弱い現象)
・7月13日23時00分UT(14日8時00分):日本各地
・7月14日1時15分UT(14日10時15分):日本各地
・7月14日2時45分UTから3時00分UT(14日11時45分から12時00分):日本各地
・7月14日4時15分UT(14日13時15分):日本各地
・7月16日3時00分UT(16日12時00分):日本各地(弱い現象)
・7月17日6時45分UT(17日15時45分):国分寺、山川、大宜味(弱い現象)

これらの太陽フレアに伴う高エネルギー粒子の増大は観測されませんでした。また、当該活動領域で発生した X1.2クラス、X1.9クラスを含む複数のフレアに伴いコロナ質量放出(CME)の発生が確認されましたが、地球の地磁気に大きな影響を及ぼすものはありませんでした。

(1) SDO衛星/白色光観測による7月14日6時00分UTの太陽表面の黒点の様子。
(2) 稚内で7月14日に観測された、デリンジャー現象の発生直前(左)と発生時(右)のイオノグラム画像。反射エコーが吸収されて弱くなっている。
(3) GOES衛星による7月12-17日UTのX線フラックスの観測値、図中矢印がXクラスの太陽フレアの発生を示す。