トピックス詳細

2024〜2025年 年末年始にXクラスフレアが6回発生

2024年12月29日から2025年1月4日にかけて、複数の活動領域において6回のXクラスフレアが発生しました。

1. 2024年末に発生したXクラスフレア

2024年12月29日から30日にかけて、太陽面上に位置していた活動領域13936および13932(下図左)において計3回のXクラスフレアが発生しました(下図右)。

(左)NSO/GONGによる12月29日7時14分UTの太陽表面の黒点の観測画像。丸で示した2箇所にてXクラスフレアが発生した。
(右)GOES衛星による12月26日〜1月1日UTの太陽X線フラックスの観測値。矢印がXクラスの太陽フレアの発生を示す。

2024年12月29日7時18分UT(日本時間29日16時18分)に、太陽面上に位置していた活動領域13936でX1.1クラスの太陽フレアが発生しました。この太陽フレアに伴い、日本時間12月29日16時15分に国分寺以南でデリンジャー現象が確認されました。

活動領域13936では、12月30日4時14分UT(日本時間30日13時14分)にX1.5クラスの太陽フレアが発生しました。また、活動領域13932において、12月30日4時31分UT(日本時間30日13時31分)にX1.1クラスの太陽フレアが発生しました。これら2つの太陽フレアに伴い、日本時間12月30日13時15分から13時30分にかけて、日本各地でデリンジャー現象が発生しました。

活動領域13932、13936はいずれもすでに太陽面裏側に回り込んだため、今後当該領域の活動が地球に影響する可能性は低いと考えられます。

2. 2025年始に発生したXクラスフレア

2025年1月3日から4日にかけて、太陽面上の活動領域13947(下図左)において計3回のXクラスフレアが発生しました(下図右)。

(左)NSO/GONGによる1月3日22時44分UTの太陽表面の黒点の観測画像。丸で示した箇所にてXクラスフレアが発生した。
(右)GOES衛星による1月1日〜1月7日UTの太陽X線フラックスの観測値。矢印がXクラスの太陽フレアの発生を示す。

2025年1月3日11時39分UT(日本時間3日20時39分)に、太陽面上の活動領域13947でX1.2クラスの太陽フレアが発生しました。この太陽フレアは日本時間で夜間に発生したため、国内でデリンジャー現象は確認されませんでした。

当該領域では、1月3日22時41分UT(日本時間4日7時41分)にX1.1クラスが発生しました。この太陽フレアに伴い、日本時間1月4日7時45分に国分寺以南で弱いデリンジャー現象が発生しました。

続いて、1月4日12時48分UT(日本時間4日21時48分)にX1.8クラスの太陽フレアが発生しました。この太陽フレアは日本時間で夜間に発生したため、国内でデリンジャー現象は確認されませんでした。

活動領域13947は1月9日現在も太陽面上にあり、今後も警戒する必要があると考えられます。

※本文に記載の太陽フレア発生時刻はX線フラックスのピーク時刻を表します。