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2025年2月末の宇宙天気現象について
2025年2月23日にX2.0フレアが発生しました。また、2月24日に発生したM3.9フレアに伴い2月25日にプロトン現象が発生しました。
1. 2月23日 X2.0フレア
2025年2月23日19時27分UT(日本時間2月24日4時27分)に太陽西端の活動領域14001(図1左)においてX2.0クラスの太陽フレアが発生しました(図2)。このXクラスフレアによる、デリンジャー現象(短波減衰)は発生しませんでした。また、この太陽フレアに伴う高エネルギープロトン粒子の顕著な増大は観測されませんでした。
探査機SOHOの観測によると、この太陽フレアに伴い、コロナ質量放出(CME)が発生しました(図1右)。しかし、このCMEは地球方向への放出ではなかったので、地球の地磁気及び電離圏への影響は確認されませんでした。


2. 2月25日 プロトン現象
GOES衛星の観測によると、静止軌道上(高度約36,000 km)での10 MeV以上の高エネルギープロトン粒子フラックスは2月24日23時UT頃(日本時間8時頃)から上昇を始め、25日0時20分UT(日本時間9時20分)に10 PFUを超えました(プロトン現象)(図3)。このプロトン現象は、2月24日23時6分UT(日本時間2月25日8時6分)に南半球西端付近の領域で発生したM3.9のLDEフレア(継続時間の長いフレア)(図2)伴って発生した高エネルギープロトン粒子が到来したものと考えられます。その後、2月25日11時15分UT(日本時間20時15分)に10 PFU以下の低いレベルまで減少しました。当該期間中の高エネルギープロトン粒子の最大値は、エネルギー10MeV以上のプロトンで25日2時40分UT(日本時間11時40分)に観測された37 PFUでした。
