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2025年3月28日にX1.1クラスフレアが発生

2025年3月28日15時20分UT(日本時間29日00時20分)に、太陽面北半球東端付近の活動領域14046(図1)においてX1.1フレアが発生しました(図2)。この太陽フレアは日本時間で夜間に発生したため、国内でデリンジャー現象は確認されませんでした。

この太陽フレアに伴い、コロナ質量放出(CME)の発生がSOHO探査機により観測されました(図3)。しかし、このCMEは地球方向への放出ではなかったため地球の地磁気および電離圏への大きな影響は確認されませんでした。

また、3月31日から4月2日にかけてプロトン現象が発生しました(図4)。 GOES衛星の観測によると、静止軌道の10MeV以上のプロトン粒子フラックスは、3月31日14時30分UTに10PFUを超えた後も上昇を続け、4月1日4時25分UTに最大172PFUに達した後、4月2日12時5分UTに10 PFUを下回り、プロトン現象は終了しました。

図1:SDO衛星/可視光観測による3月28日15時15分UTの太陽表面の黒点の様子

図2:静止軌道衛星GOES(米国NOAA)によって観測された太陽X線強度

図3:探査機SOHOによる太陽コロナ観測画像

図4:静止軌道衛星GOES(米国 NOAA)による高エネルギープロトン粒子の観測値