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2025年11月4日にX1.8とX1.1フレアが発生

2025年11月4日17時34分UT(日本時間11月5日2時34分)に太陽面上の活動領域14274でX1.8、4日22時11分UT(日本時間5日7時11分)に太陽東端の裏側(のちに活動領域14276と採番)でX1.1の太陽フレアが、それぞれ発生しました(図1、図2)。

太陽面上の活動領域14274から発生したX1.8の太陽フレアに伴って、ハロー型のCME(コロナ質量放出)が発生しました(図3)。地球近傍に位置する探査機DSCOVRによると、7日5時UT頃(日本時間7日14時頃)に衝撃波が観測され、このCMEが地球周辺に到来したことが確認されました(図4)。気象庁地磁気観測所(柿岡)によると、7日の5時16分UTから8日の22時UT頃(日本時間7日14時16分から9日の7時頃)にかけて、地磁気嵐が発生しました(図4)。この地磁気嵐は、前述のCMEの到来に伴い発生したものと考えられます。一方で、この太陽フレアは日本時間夜間帯の発生であったため、デリンジャー現象は発生しませんでした。また、地磁気嵐による電離圏への影響はありませんでした。

太陽東端の裏側で発生したX1.1の太陽フレアに伴って、CMEが発生しました。しかし、地球方向への放出ではなかったため、地磁気や電離圏に大きな影響を及ぼしませんでした。また、このフレアは早朝に発生したため、デリンジャー現象は国内では確認されませんでした。

活動領域14274は11月4日以降も活発な状態を継続し、11月9日から14日にかけて、大規模な宇宙天気現象を引き起こしました(https://swc.nict.go.jp/report/topics/202511121600.html)。11月21日現在、活動領域14274は既に太陽裏側に回り込んでいるため、今後の当該領域の活動が地球に影響する可能性は低いと考えられます。

図1:SDO衛星/白色光観測による活動領域14274の画像(左側)。GOES衛星/太陽紫外線観測によるX1.8太陽フレア(中央)、X1.1太陽フレア発生時の様子(右側)

図2:静止軌道衛星GOES(米国NOAA)により観測された10月30日〜11月6日UTの太陽X線フラックスの観測値。

図3:探査機SOHOによる11月4日18時48分UTごろの太陽コロナ観測画像

図4:探査機DSCOVRによる11月4日〜11日UTの太陽風磁場(上段)と太陽風速度(中段)の観測値、
および気象庁地磁気観測所(柿岡)のK指数(下段)。K指数は地磁気変動の活動度をあらわす指数の1つ。